我々日本PMIパートナーズは、国内有数のセクター特化型ヘルスケア専門バイアウトファンドであり、医師資格を有するメンバーを含む専門チームが投資先企業を支援している。

現在、アメリカやイギリスでは90%以上の病院が電子カルテを導入しており、医療DXはすでに「当たり前のインフラ」として定着している。一方、日本の一般病院における導入率は約65%にとどまっており、世界的に見ても大きく遅れをとっているのが現状である。

政府もこれを国家戦略として推進しているが、いざ実装しようとすると、「高額なコスト」「病院ごとに分断されたIT環境」「DX人材の不足」といった構造的な壁が立ちはだかる。

日本の医療現場には3つの大きな課題が存在している。

紙カルテが長年の標準で、現場が困っていない

  • 地域の個人病院では紙カルテ運用が定着しており、患者数や閲覧者も限られるため「紙でも回る」ケースが多い。結果として、電子化のメリットよりも「慣れたやり方を変える負担」が勝ち、導入が後回しになりがちである。

病院の6割が赤字経営

  • 経常利益が赤字の病院は60.9%である。導入費用や保守費を出せる余力がなく、必要性は理解していても「入れたくても入れられない」病院が増えている。

リスク×人×制度

リスク

  • 地震や台風が多い日本では、停電や通信障害によって「患者のデータが見られなくなる=診療が止まる」リスクは、命に関わる重大な懸念である。

人

  • ITに不慣れなスタッフや高齢の医師にとって、新しいシステムをゼロから覚えること自体が大きなストレスと業務負担になる。

制度

  • 現在、日本では電子カルテ導入に補助金はあるものの、法的な義務化や未導入への明確なペナルティはなく、医療制度上のインセンティブや強制力が比較的弱い状況である。
  • たとえばアメリカでは、HITECH Act(2009年)によって電子カルテ導入への補助に加え、未導入に対する実質的な不利益も設けられたことで、普及が急速に進んだ。
  • 一方で日本では、「導入しなくても診療報酬上ただちに大きな不利益があるわけではない」ため、各医療機関の判断に委ねられやすく、結果として導入スピードが遅くなりやすい構造がある。

私たち日本PMIパートナーズはこうした背景を踏まえ、病院がDXを進められるように支援をしてまいります。