日本生命保険は、介護最大手のニチイホールディングスを約2100億円で買収すると発表した。この動きは,生命保険ビジネスの将来への危機感と、コロナ禍における直接営業の苦戦を踏まえ、介護・保育サービスを軸とした新しい保険商品の提案やサービスの拡充を目的としたものである。
近年、介護業界では、HITOWAケアサービス、ヴァティー、SOYOKAZE、ツクイといった大手企業が相次いで投資ファンドの傘下に入るなど、M&Aが活発化している。最近では、ベネッセスタイルケアを所有するベネッセホールディングスがMBOを発表し、スウェーデンのファンドが支援に入った。こうした業界内の再編が進行している背景には、介護市場の成長や2024年度のトリプル改定の影響も見て取れる。
一方で、日本PMIパートナーズとしては、介護業界は特殊性を持つことから、新規参入は容易ではないと考える。関西電力や東京建物など、これまでに撤退を余儀なくされた企業も複数存在し、近年の異業種の参入は細っていた。今回の日本生命保険によるニチイホールディングスの買収は、業界最大手の取引となり、介護業界への参入の覚悟が伺える。
